今日は司法書士試験からちょうど2週間ということで、来年に向けてどのように動き出すかについて、個人的なプランを書いていこうと思います。
まだ時間はあるので、今後多少の変更はあるかもしれませんが、基本的には以下に書いた通りに1年間を進めることになるでしょう。
来年も挑戦します
まず前提として、私の今年の成績は壊滅的で、すでに不合格が確定している、ということを書いておかなくてはいけません。
正直、今年の自分はこれまでとは少しだけ違うぞ、と思って、ある程度の爪痕は残すつもりで臨んだのですが、そのような結果にはまったくなりませんでした。
ちなみに、今年も含めた過去7年度分の成績(択一)は、次のようになっております。
- 2013年:午前16問/午後16問
- 2014年:午前21問/午後17問
- 2015年:午前24問/午後23問
- 2016年:午前21問/午後20問
- 2017年:午前20問/午後19問
- 2018年:午前20問/午後21問
- 2019年:午前22問/午後20問(暫定)
結局、(例年通り)何の成長も見られなかったということですね。
この結果を受けて、試験への挑戦を続けるか、あるいは撤退するか、この2週間それなりに考えたのですが――結論としては、来年度の試験にも挑む、ということになりました。
率直に言って、勝算は見えてきません。上の表をひと目見ていただければわかる通り、ここ数年ずっと、色々な試行錯誤をしたにもかかわらず、同じようなレベルに留まっているのです。
何か衝撃的にハマる勉強スタイルを見つけることができない限り、間違いなく来年も20問そこそこの数字に終わるでしょう。
これをもって、人生の貴重な時間をじわじわ浪費していることに気づけない茹でガエル、と表現することもできるかと思います。
しかし、やはり「後には引けない」気持ちのほうが勝ったんですよね。
なので、自分でも無謀だと思いつつ、8回目の挑戦をする方向でこの1年を過ごしていく所存でございます。
同じく来年も挑戦するという方、お互いに良い積み上げができるよう、頑張っていきましょう。
予備校の講座を受けるか?
さて、挑戦を続行するとなると、考えなければならないのが広義の「買い物」です。
その第一の選択として、予備校の講座を受けるか受けないか、をまず決めなければいけません。
来年度の試験は、ここ数年のそれとはちょっと事情が異なります。
大改正された民法が試験範囲となり、従来からの受験生にとっては、民法のみならず不動産登記法、会社法、商業登記法の主要4科目にわたる大規模な「覚え直し」を迫られるものとなるのです。
これへの対策として、予備校の講座を利用することを考えるのは、極めて妥当なことでしょう。
新しい知識の重要度、どこが出やすそうでどこがそうでないのか、といったことを、講義を通して聴くことができるのは、言うまでもなく効果的だろうと思います。
講座を受けるなら、第一の選択肢になるのは、最大手のLECでしょう。
ここがもっともクセが無いと言いますか、いわゆる王道的に学ぶことのできる予備校だというのは、多くの人が同意するところではないかと思います。
新興の予備校では、資格スクエアが良いのではないでしょうか。
通信講座のみですが、それゆえにデジタル的なアプローチが充実しています。
マーカーを引いたり付箋を貼ったり、メモを追加したりできるオンラインレジュメ。ワンクリックで検索できる条文。独自のアルゴリズムにより、個人の理解度に合わせて提示される問題などなど。
こういった部分は、大手予備校のほうが遅れていますよね。ここに魅力を感じるならば、資格スクエアでしょう。
しかし私は、講座は取らない方針を固めました。
理由はシンプルです。まず、大手の予備校講座を受講する予算がないこと。次に、それ以外の通信専門系の安価な予備校口座よりも、市販のテキストのほうに魅力を感じていること。最後に、結局のところ独学部分がこの試験の合否を決めると考えていること。
この3点です。
この試験には不思議な性質があって、「独学での合格は困難を極める」という通説がある一方、仮に講座を取ったとしても、結局のところ学習の8割くらいを「自習」が占め、そこで何ができるかが問題になってくるんですよね。
私は初年度のみ講座を取り、それ以降は独学を続けてきたのですが、個人的には今日まで不合格を重ねてきたのは「独学だったから」ではないと考えています。
自習の部分、あるいは知能に問題があり、講座を取ろうが取るまいが、その自習の良い方法論を見つけない限りは合格はできない。そういうことなのだろうと。
そんなわけで、次の1年も独学で行くことに決めた次第です。
揃えるべき書籍
そうなると、一番重要なのはテキスト選びですが、まず主要4科目については『リアリスティック』シリーズを使っていきたいと思います。
これまで民法と不動産登記法のみ出版されており、これらを使ってきたのですが、少なくとも私にとってはとても読みやすく、また記憶をしやすい作りになっているという手応えがありました。
(いや、結局本番で点数を取れていないので、説得力が無いかもしれませんが……)
会社法・商業登記法は9月に発売ということで、これで主要4科目をこのシリーズで学習することができるわけです。
改正民法のおかげで、すべて最新版に買い直さなければならず、懐には厳しいのですが、講座を取るよりは遥かにリーズナブル。
さっくり買って、じっくり読み込んでいきたいと思います。
それ以外の科目については、『オートマシステム』を続行ですね。
正直なところ、私はオートマとはあまり相性が良くないと感じており、読んでもいまいち知識がまとまってこない感じがするのですが、じゃあ他にもっと評判の良いテキストがあるかというとそれも微妙なので、次もこれで行こうかなと。
さらに使っていくことで、オートマに馴染めるかもしれない可能性もありますので。
過去問については、今後発売される『オートマ過去問』の最新版を買い揃え、それを解いていこうと思っています。
テキストのほうと違い、私は過去問のほうはオートマの構造を気に入っており、こちらは積極的に使用を続行していきたい所存。
やはり買い替えにお金がかかって大変なのですが、こればかりは仕方ないところなので、発売され次第、全科目分を買い揃える予定です。
テキストと過去問以外の、いわばサブ教材についてですが……。
まず、オートマシステムの『でるトコ一問一答+要点整理』をどうするかは、まだ考えているところです。
全体をざっと復習でき、「未来問」対策にもなるという話を聞きつけ、民法と不動産登記法を今年買って使っていたのですが、「あまりに簡単すぎて復習にも未来問対策にもなっていないのでは」という感想だったんですよね。
あまりやり込まなかったので、もしかしたらもっとグルグル回すことで初めてその効果を実感できるのかもしれないのですが、現段階では懐疑的だったりします。
それから、直前期に威力を発揮するという中上級者向けテキスト『オートマプレミア』。
記述量がグッと圧縮されており、また科目ごとの横断整理もできる作りになっているとのことで、知識の総まとめに良いらしいのですが、単純に次のことが心配です。
「要するに直前期になって違うテキストに手を出すということで、それってどうなのか?」
これについては、直前期直前(変な言葉だ)になってから、改めて考えたいと思っているところです。
少なくとも、1年間ずっとプレミアをメインテキストにするということはありません。
答練・模試
そして答練・模試です。
まず、答練というのは本当に必要なものなのか? という根本的なことを、この2週間のあいだに考え直してみました。
ちなみにこれまでは、初年度に取った講座にくっついてきたもの以外、自主的に答練を受講した経験はありません。
それで出した結論として、「答練には値段ほどの効能は期待できないだろう」というところに落ち着きました。
唯一、答練に強みを感じるとしたら、多くの記述式問題が手に入るというところですが、これもまあ、他でカバーしていけば何とかなるだろうと。
そんなわけで、来年度も模試のみ受講するというかたちを取る予定です。
まあ、この辺りの決定も要するにお金の問題ではあるんですよね。
お金に余裕さえあれば、買えるものはとりあえずすべて買ってしまい、あとから好きなように選別できるわけですので……。
しかし、とりあえずそういうのは考えず、前向きに「模試だけで十分!」という風に捉えていきたいところです。
始動はもう少し先
さて、勉強をいつ頃から再開するかですが……。
私としては、少なくとも8月いっぱいまでは、他のことに時間を使っていきたいなと考えています。
勉強を再開するタイミングについては、予備校講師の方々のあいだにも様々な意見があり、すぐに始めるべきだという方もいれば、ゆっくり休む期間は絶対に必要だという方もおられる。
たぶん、正解はないのでしょう。要は各人のメンタルと相談して決めることなのだと思います。
で、私が自分のメンタル(及びこのブログの運営を含めた諸々の事情)を鑑みて決めたのが、上記となる次第。
ぶっちゃけ、早めに始めても、どうせ忘れてしまいますからね。
これまで何年も受験し続けてつくづく思い知ったのは、この試験の肝が「直前期に実力を伸ばす何かを見つけられるかどうか」なのだということです。
それに比べれば、再開の時期のちょっとした違いなど、ほとんど意味を為しません。
まさに私が頭を悩ませている最大の要素が、その「直前期の何か」です。
今回、メンタリストDaiGoさんの著書などを読み、いわゆるアクティブラーニングを自分なりに試してみたのですが、残念ながら本番の点数には結びつきませんでした。
やり方を間違えていたのか、あるいは言うほど劇的な意味のない勉強法なのかは定かではありませんが、今のところ他にすがるものもないので、来年度に向けては、このアクティブラーニングを改めて見直し、改善できるところは改善し、今度こそ広く深い知識を定着させる方向でやっていきたいです。
おわりに
受験者数の減少にともない、来年度から司法書士試験会場は、従来の50ヶ所から15ヶ所に減らされます。
私は神奈川県在住で、来年度も横浜が会場となるので問題ないのですが、地方の受験生の中には、来年度から泊まりがけで受験しなければならない方もいらっしゃるでしょう。
他人事といえばそうなのですが、大変だなあと思います。
それに象徴されるように、世間的には司法書士という資格は、いまいち元気を感じない資格となっています。
時代が進むと共に、遠からずメイン業務であるところの登記も自前でこなす人が増えてくるだろうし、定型的な仕事ばかりの司法書士に未来はない――という空気なのでしょう。
個人的には、司法書士は「機械に奪われにくい」方向に職域を伸ばしていける資格だと考えているのですが、世間の空気がそうではないのもわかるといえばわかります。
いずれにせよ、私にとっては乗りかかった船。
ハイレベルな国家資格を持っていて損をすることはあり得ないので、何とか来年で決めて、人生の選択肢の幅をぐぐっと広げたいですね。
何とか突破口を見つけ、そこに全力投球したいと思っています。
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