天国的底辺

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母の裸足に包まれたい:漫画『足芸少女こむらさん』3巻感想

 灰刃ねむみさんの漫画『足芸少女こむらさん』の第3巻が発売されました。

 この作品、「足」というテーマの濃さで、いわゆる裸足フェチ界隈を賑わせているだけでなく、その読みやすさ・とっつきやすさで一般層も取り込み、なかなかの支持を得ているように見受けられます。

 ファンとしては嬉しい限りです。

 

 というわけで、今日はさらなる布教の意味も込めて、第3巻の感想を書いていきたいと思います。

 なお、当記事で使用している画像はすべて、秋田書店刊『足芸少女こむらさん』第3巻からの引用であり、権利はすべて作者と出版社に帰属します。ご了承ください。

 

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母親裸足のインパクト

 第3巻はそれなりにキャラの数も増えてきて、お話の内容もこれまでより多岐に渡るようになってきたのですが、その中でも個人的に印象的だったのは、やはり(?)こむらさんの母・うずねさんでした。

 

小叢井うずね

引用元:第3巻P67

 

テンプレであってテンプレでない

 うずねさんの人物像は、パッと見でいうとおっとり系の、割と典型的な母親キャラ。

 家庭的で人当たりが柔らかくて、年齢不詳な雰囲気のある美人と、一通りのテンプレ要素が備わっている感があります。

 オタクが母親キャラを作ろうとするとき、真っ先に考えるのがこういう造形なのではないでしょうか。

 

 しかし、ではうずねさんが単なるテンプレ母親キャラで終わっているかというと、そうではありません。

 何と言っても、代々足芸で生きてきた家系の御仁。

 こむらさんをして「自分はまだまだ及ばない」という足芸の持ち主で、現役は引退したというものの、その能力は健在です。

『足の神経が優れていて、伝わる振動や熱、触覚でいろんなことを識別したり予測したりできる』

 とのことで、こむらさんとはまた違う、ほとんど超能力のようなベクトルの「芸」を披露してくれました。

 

 個人的な印象ですが、足芸を引き立てるために、それ以外をあえてテンプレ的にするという判断は、とても正しかったのではないかと思います。

 とんがった特徴が2つも3つもあると、とっちらかってしまいかねませんからね。

「よくある母親像から繰り出される、他のどこでも見られない性質」

 そこがうずねさんの魅力なのではないでしょうか。

 

センシティブおいしいです

 うずねさんの足芸という個性が最も活きていたのが、月長くんとの接触。

 特にお風呂場のシーンは刺激的で、月長くんが入っているところに普通にオールヌードでやって来て、「足で背中を流す」という倒錯した――もとい、足芸一家ならではなのスキンシップを見せてくれました。

 

 このシーン、うずねさんはバスタオルも巻かずにずっと全裸のまま月長くんと一緒におり、それ自体かなりセンシティブなシチュエーションだったのですが、その中であえて焦点を足だけに絞っているのが、本作ならではでしたね。

 裸で客引きをしようという意図があまり感じられず、あくまでも足で接触をするドキドキ感の引き立て役として裸を使っているという感じ。

 裸足>裸、というかたちで裸足至上主義を貫いており、まったくブレないなあと感心した次第です。

 

 逆にその淡白な裸の使い方が、「月長くんの前ですべてをさらけ出すことを何とも思っていないうずねさんの感性」を強調していて、彼女の静かなぶっ飛び具合を輝かせていたのではないかと思います。

 

飽きさせない工夫

「本筋」を進めつつある

 本作はこれまで、「始まりはラブコメ的、しかしそこからはラブは抑えめでコメディのほうに振れている」感じでした。

 それに対して第3巻は、ラブ要素をお話の主軸として強めていこうという姿勢が、ほんのりとですが感じられました。

 べつの言い方をするなら、「本筋の存在感をきちんと出し始めた」という風になるでしょうか。

 

 具体的には、花火羅ルルヱを「ある意味での恋の障害」と設定することで、こむらさんと月長くんの関係を、そうそう順調に進展するものではなくしたことが挙げられます。

 

こむらvsルルヱ

引用元:第3巻P11

 

 これは作品を長く持続させていく上では大切なことですね。

 前巻までの2人は、特に急接近があるわけではなく、かといって乗り越えるべき壁が立ちはだかるわけでもなく、のんびりした関係を維持していました。

 それはそれで面白かったのですが、そのままだと遠くないうちにマンネリになってしまう危険性もあったわけです。

 そこを早め早めに対策していったという感じで、よい展開だと思いましたね。

 

しっかり種まきをしている感じ

 それも含めて、登場人物それぞれに「発展の余地」を残しており、その気になれば結構いろいろな方向に話を伸ばせそうなのも、良い流れだなと感じています。

 ペースはあまり速くありませんが、後々のための種まきはしっかりやっているんですよね。

 

 また、その度合いが今のところちょうど良いことにも好感を持てます。

 べつにこのままならこのままでもいいけれど、何かを深く語ろうと思えばそうすることもできる――という匙加減が、読んでいてとても楽ちんなんですよ。

「作品が何かするまでは何も考えなくていい」設計、とでも表現するのが適切でしょうか。

 良い意味でのスナック菓子感覚を保ったまま、いざとなればシリアスもやれるように仕込んでいるようにうかがえ、先が楽しみになりましたね。

 

各キャラの感想

 うずねさんについてはすでに語ったので、それ以外のキャラについての感想を、簡単に書いていきたいと思います。

 

小叢井こむら

 何を差し置いても語るべきはこむらさんです。

 彼女の足芸は第3巻においても健在で、本当にいろいろなシチュエーションでナイスなアクロバットを披露してくれています。

 至って平和なラブコメ作品であるにもかかわらず、足芸があるおかげで、どこかアクション物を読んでいるような爽快感をもたらしてくれるのが、本当に魅力的です。

 

 そんなこむらさんですが、第3巻では月長くんへの気持ちの表現がいじらしくて、これまでより深い意味での可愛らしさが出ていましたね。

 ぶっちゃけ月長くんとの関係は、「足にキスされたら結ばれなければならない」という家訓のもと、単なる偶然からスタートしているわけなのですが、第3巻の時点ではもう普通に「なくてはならない人」になっているという感じです。

 

 それでもあまり「都合の良い女」感がないのは、こむらさんが特殊な人で、側にいる月長くんの理解が前提にある関係だからでしょうか。

 その辺りのバランスも、良い感じだなと思います。

 

花火羅ルルヱ

 第3巻でとても良い仕事をしていたのが、ルルヱです。

 その仕事とはズバリ、こむらさんと月長くんと引き離すというもの。

 それも単純な「恋のライバル」ではなく、ルルヱなりのプライドから2人にちょっかいを出す、というかたちなので、ドロドロ感が生まれることはなく、そこが私にはちょうどいい塩梅に感じられました。

 

 まあそうは言いつつも、この後ルルヱの心が少しずつ月長くんに傾いていく、という展開も、それはそれでオイシイかなと思っているんですけどね。

 その際には、「月長くんは足を欲している」と勘違いした上で、彼に裸足で迫ってくれると、フェチ的にはとても嬉しいところです。

 

 あと、普通にものすごい努力家なのも好感度が高まるポイントでしたね。

 それでいて努力の方向性が適度におバカなのも、愛せる要素です。

 

ルルヱの特訓

引用元:第3巻P145

 

サキさん

 第3巻でのサキさんの出番はわずかでしたが、元グラビアアイドルという設定と現在の性格からは、何かしら深みのあるドラマを展開できるポテンシャルを感じます。

 今回は海に行く話で登場したのですが、サキさんは引退した今でも「あのグラビアアイドルのSAKI」というかたちで人々の記憶に残っていることが明らかになりました。

 当時の人気度がうかがえると同時に、いったい何があって辞めたのか、というのがよりミステリアスになりましたね。

 いずれここも深堀りしてくれると思うので、楽しみです。

 

桐津タイギ

 タイギの出番はあまりなく、彼女のファンにはちょっと物足りない巻だったかもしれません。

 個人的な意見を言わせていただくのであれば、タイギは「こむらさんの理解者」になるのがちょっと早すぎたのではないでしょうか。

 私は第1巻のタイギが木刀でこむらさんの足を責めるシーンが大好きなのですが、あの感じをもう少し持続させていたほうが、彼女の使いどころを広く確保することができたように思えるのです。

 

 まあ今さら言っても仕方のないことなので、これからのタイギが、彼女らしさを発揮できる役どころを獲得できることを祈っている次第です。

 

月長くん

 さて月長くんですが、私が第3巻で最も印象に残ったのは、うずねさんに対して「こむらさんのことが好き」であることを、はっきり明言したシーンです。

 これまで、こむらさんを可愛い女の子だと思っていることは幾度となく描かれてきたのですが、その気持ちが本人の口から出たのは初めてのことで、「おお」と思いましたね。

 ちゃんと自分の本心に向き合えていたんだなと。

 

 こうなってくると、もうすでに両想いが成立しているわけですから、あとはそれをどのように育てていくかに、今後の作品の魅力がかかっています。

 ルルヱの項でも書いたように、彼女を月長くんに惚れさせるのも一つの方法ですが、月長くんの気持ちがブレることはなさそうなので、あくまでコメディとしての処理になりそうですね。

 

師匠

 第3巻の終わりに登場した、こむらさんの師匠。

 見た目はめっちゃ若いですが、なにしろ師匠ですから、それなりの年齢のはず。

 いわゆるロリババアというやつでしょうか。

 本当にちょっとしか出てこなかったので、感想の書きようもないのですが、何となく、いずれ普段の舞台にもやって来そうな予感はあります。

 いい感じに活躍してくれると嬉しいですね。

 

今後に期待すること

 今後といっても、週刊少年チャンピオン本誌ではもうすでにこの先が何話分も発表されており、単行本派が何か言っても一周遅れになってしまうのですが、とりあえず願望を書いてみます。

 

ラブコメ要素をちょうどよく

 こむらさんと月長くんの淡い関係を、上手なバランスで扱っていって欲しいですね。

 あまりそちらに傾きすぎてもちょっと違う気がしますし、かといってラブそっちのけで1話完結のコメディをずっと続けていくのも、それはそれで遠からずパワーが落ちていってしまう気がします。

 いつまでも続いて欲しい作品なので、打ち切りにならない程度の魅力を保ちつつ、長期戦を生き抜く戦略を採っていって欲しいなと、切に願うところです。

 

 現在のキャラ布陣の中で考えるのであれば、やはりルルヱの使い方が、その辺りの良し悪しに大きな影響を与えるような気がしますね。

 

TVアニメ化希望!

 そして今後の期待といえば、以前からずっと言い続けていることですが、何とかTVアニメになって欲しいなと。

 この作品、裸足フェチの願望をダイレクトに満たしてくれるだけでなく、「動きのあるラブコメ」というところが大袈裟でなくアニメ映えすると思うんですよね。

 これを動画にしない手はなかろうと、一人のアニオタとして純粋に感じるのです。

 

 連載が続いていればチャンスはあると思うので、アニメ業界のどなたかの目に留まるまで、何とか健在でいて欲しいところ。

 いや、あるいはもう、水面下では企画が持ち上がったりしているのかも……?

 それは単なるいち読者の私にはわからないところで、妄想するしかないわけですが、とにかく各方面が然るべき動きをしてくれることを祈るばかりです。

 

おわりに

 以上、第3巻の感想……というか、第3巻を土台として、毎度のこむらさん愛を語らせていただきました。

 とにかく、ぶっ飛んだ設定からすると意外なほど素直に、そして気軽に楽しめる作品なので、少しでも多くの人に読んでいただきたいし、それによっていろいろなことが盛り上がって欲しいなと思っている次第。

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 皆で足芸の虜になりましょう。

 

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