天国的底辺

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平易で難しい必読書:『沈黙のWebライティング』感想

 あちこちの有名ブログで必読書として紹介されていた書籍『沈黙のWebライティング』を、ようやく読み終えることができました。

 ブログに人を集めたいなら、これくらいは最初期に読んでおくべきなのでしょうが、開始8ヶ月目が終わろうというタイミングでようやく手をつけた次第。

「だからお前のブログは伸びないんだよ」と言われそうですが、まあそれは置いておくとして、簡単に感想を書いてみたいと思います。

 

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必読書ゆえに既出の山だった

 まず結論と言いますか、全体的な感想を一言にまとめると、次のようになります。

「この本に書かれていることが、恐らく非常に重要なのであろうことはわかる。ただ、2019年も終わろうという現時点では、その大半は検索すれば誰かが同じくらい詳細に指南している内容である。そして、それらと同様、自分のコンテンツに適用するコツみたいなものまでは教えてくれなかった」

 

 web上の文章コンテンツに人を呼び込むためには、2つの評価が必要となります。

 すなわち、Google検索エンジンからの評価と、人間の読者からの評価。

 そのどちらもが高ければ、その記事は広く読まれていくことになるわけですね。まあ当たり前のことですが。

 本書では、その2つの評価を得るためにすべきことを、あえてあまり分けずに指南するスタイルを採っています。

 言うなれば、「Googleも人間も、同一のコツを押さえることで一挙に引き込むことができるのだ」という見解ですね。

 

 そのためのライティング技法について、オリジナルの物語を進めながら、章の合間では講義形式で具体的なところを解説してくれます。

 その内容は、本書の評価の高さから考えるのであれば、恐らく非常に有効なものなのでしょう。

 書かれていることを、真の意味ですべて実践することができたブログは、よほどニッチなテーマを選んでいない限り、大きく成長していくのだと思われます。

 

 ただ、本書が発売されたのは2016年のこと。

 この記事を書いている現在は、2019/12/29です。

 この3年のあいだに、本書は恐らくたくさんのブロガーさん達に読まれ、そのエッセンスを吸収されていきました。

 その結果、本書に書かれている本質のほぼすべては、私にとって「どこかで読んだことのある既出の知恵」だったんですよね。

 

 もちろん、そこに本書の責任は皆無です。

 繰り返すようですが、先に本書が名著と称えられ、その内容が人々に広まっていき、噛み砕かれていったのです。

 わざわざ本にするまでもないことを書籍にしたのなら、これほどの高い評価を受けることはなかったでしょう。

 でも2019年にブログの世界に足を突っ込んだ私にとっては、本書はページ数が多い割には、特に新鮮な知見を提供してくれるものではなかったのです。

 

「で、どうすればいいの?」

 まあ、それは特に問題というわけではありません。

 既出の情報だらけだったとしても、本というかたちでそれを網羅的に並べてくれているだけで、じゅうぶんに価値はありますからね。

 それよりも私が気になったのは、本書が「じゃあ私はこのブログをどうすればいいのか」という悩みを解消するための閃きを与えてくれなかったことです。

 

 その疑問は、巷のブログでSEOを中心としたwebライティングの基礎を学んでいるときに、いつも抱くものでした。

 説明の一つ一つは、一応具体的だし、説得力もあります。理解できない言い回しが出てくるわけでもない。

 でも、それらを元に自分のコンテンツ(当ブログ)をより良いものにしようと思ったとき、得られた知見をまったく活かすことができないんですよね。

 自分の中から出てくるものを「Googleと人を引きつける」ものに寄せていくコツが、まったく掴めないままなのです。

 

 本書を購入した動機は、まさにその「コツ」を会得できるかもしれないという期待にあったのですが……。

 結果としては、やっぱり「知識としてわかる」だけで、それを「使いこなせる」ようにはしてくれない、という感じでした。

 

 これって、単純に私に才能が欠けているという話なのでしょうか?

 例えば「検索してやって来る人は、文章を読みたいのではなく、自分の悩み等に対する答が知りたくてやって来るのだ」という話があります。

 あちこちのブログで、もう何度も目にしてきた話で、私の中でもとっくに常識と化している内容です。

 でも、「じゃあ当ブログをどうすればいいのか」は見えてこないんですよ。

 誰のどんな疑問に対し、自分がどんな答をどのように発信できるのかが、さっぱり浮かばないのです。

 

 撤退という名の「損切り」を早いうちにしたほうがいいのかなあ……。

 みたいなことを、深く考えさせられてしまう内容でした。

 その意味では、読んでいてしんどかったですね。

 

物語パートはトンデモ設定が印象的

 本書は単にwebライティングの知識を羅列するのではなく、広義のケーススタディとして、寂れつつある旅館を舞台とした物語が展開されます。

 この物語、設定がかなりトンデモで(意図的にそう作られています)、例えば主人公が盗難防止のために40kgのノートPCを持ち歩いているとか、無茶を一切顧みないのですが、個人的には結構楽しかったですね。

 

 何だかんだで、内容がwebライティングというテーマにおいて「教育的」な作りになっているのが素晴らしいんですよ。

 もし私が、事前に一切の勉強をしていないまま読んでいたら、非常に力強い理解のサポートであると感じただろうと思います。

 最初にネットで見本を読んだときは、読みにくそうだなあというネガティブな印象を持ったのですが、実際に読み進めてみたら、そんなことはまったくありませんでしたね。

 リーダビリティを熟知した人間のやることだな、と素直に感心した次第です。

 

 その勢いで、知識を自在に使いこなせる状態に読者(私)を導いていってくれれば、本当に万々歳だったんですけどね……。

 残念ながら、そこまでのパワーは認められませんでした。

 良い本であることは確かなのですが。

 

おわりに

 以上、『沈黙のWebライティング』の感想でした。

 

 この記事は、本書を読んだ後に書く最初の記事ということになるわけですが、書いている私自身、どこをどう読んでも、本書に書かれていたことが活きているようには見えません。

 事程左様に、活かし方がわかっていない状態なのです。

 本当に、どうしたものでしょう。

 

 まあとにかく、内容的には3年経った今もほとんど古びていない、確実性のあるものだったので、その意味では確かにオススメできる本です。

 あなたがこれからブログ等を始めるのであれば、事前に本書を読んでおけば、通り一遍の知識をインプットすることができるので、とても便利でしょう。

 ぜひ活用してみてください。