2019/08/14の記事で、当ブログもとりあえず通算100記事を達成いたしました。
ブログの世界において、この「100記事」というのはよく言及されるマイルストーンであり、自分がそこに到達したときにどうなっているか、ずっと興味を持ちながら続けてきたわけですが、さて、結果として今どのような状態にあるのか?
今日はその辺りについて書いてみたいと思います。
100記事神話いろいろ
100記事がマイルストーンである、と言いましたが、それが具体的にどのような節目であるのかについては、各所で様々な言い方が為されています。
それはべつに、どれかが正しくてどれかが間違っている、ということではなく、要するに人によって、100記事目をどんな状態で迎えるかが異なっているということなのでしょう。
書き手の実体験の違いと、ポジショントークの方向性の違いが、それらのうちのどれを選択するかに影響を与えているのだと思います。
いちばん気が早い意見としては、次のようなものが挙げられるでしょう。
「100記事書くことで、PV数はそれなりに増え、まともな収益が立ち始める」
まともな収益というのが、具体的に幾らくらいなのかは曖昧にしている説明が多いですが、ともあれ納得の行くだけの数字が100記事到達時点で出てくるはずだというのが、この意見の主旨となります。
もちろん、まだまだその先を目指すべきであることは言うまでもないとして、かたちのある達成感を得ることができるはずだと。
次に、中庸の意見としては、次のような、いくぶん抽象的な物言いが見られます。
「100記事書くと、視界が変わる」
ここで言う視界というのは、恐らく各種パラメータに対する、己の基準値を指しているのではないかというのが、私なりの解釈です。
例えば、ブログを開設して最初の1ヶ月は、検索流入などほとんど無いに等しいわけですが、100記事積み重ねる頃にはそれがだいぶ増加しているはずで、自分の中で一喜一憂する水準がだいぶ変わっているはずだと。
そういう変化がハッキリ自覚できるのが100記事到達の頃だ、という主張でしょう。
そしていちばん厳しい意見としては、次のようなものがあります。
「100記事書いて、ようやくスタートラインに立てる」
この種の意見が意図しているところは、上記と比べると明確です。
つまり、100記事ほど書いたあたりで、ようやくブログが(そのドメインが)Googleの検索エンジンにまともに認識されるようになり、検索順位の上のほうを目指せるようになる。
ようやく活躍できる準備が整ったということであり、この時点では特に何が得られているはずもない。すべてはまず100記事揃えてからの話なのだ――。
とまあ、こんな感じの論旨となっています。
私に訪れた100記事の効果
で、今回当ブログがその100記事に到達して、どうなったかと言いますと……。
上記2番目の「視界が変わる」というのが、まあ、少しだけならわかるかな、というところでしょうか。
当たり前の話ですが、99記事から100記事に変わった途端に何かがチェンジするという意味ではないわけですから、ブログ開設時を思い出しながら、全体的に考えてみる必要があります。
そうしてみると確かに、少なくとも最初期と同じステージにいるわけではない。
求める数字も、それなりには贅沢になりました。
ただ、「視界が変わる」という表現から感じられるような、劇的な感じはまるでないと言ってしまっていいでしょう。
PVはゆっくりゆっくり、ジワジワと伸びている状態で、それはとりあえず喜ばしいのですが、収益がサッパリついてこないという悩みを抱えている。
広告クリックはされないし、クリック単価は安いし、アフィリエイトに至っては悲惨というしかない成果。
頼みの綱のドメインパワーも、三歩進んで二歩下がるみたいな感じで、これを書いている現在の数値が、先月末より下がっていたりする。
現状はとても泥臭いです。
となるとここは、3番目の「スタートライン」云々のほうが近いと言うべきなのでしょうか……?
ただ、この意見は100記事到達時点の情報を何も定義していないので、幾らでも言えてしまうんですよね。
検索エンジンは、本当に当ブログをちゃんと認識してくれるようになってくれるのか?
検索流入がそれにともない増加して、きちんと収益に結びついてくれるのか?
すべてはこれからの話なので、全体として、取らぬ狸の皮算用なのです。
まあ、不安ではありますね。
当初の未来像の中には、100記事積み重ねたときにこんな不安に駆られているパターンはありませんでした。
ちょっと楽観的すぎたかもしれません。あるいは、自分ではちゃんと試行錯誤しているつもりで、実のところはあさっての方向にもがいていたのかもしれません。
2つの気づき
それでもあえて収穫らしきものを挙げるとすれば、2つほど気づきを得られたことがそれにあたるでしょうか。
1つは、ある程度記事が溜まると、Twitterなどで毎日自然に、いろいろな過去記事を紹介することができるようになるのだ、ということ。
当初は漠然と、「新しい記事を書いたときだけSNSに貼って読者を呼び寄せる」用法をイメージしていたのですが、べつにそんな縛りを作る必要はないんですよね。
場合によっては呆れられるくらい、過去記事も紹介しまくっていい。それは絵描きさんが過去絵を何度もツイートするのと同じで、まったく正当な行為なわけです。
それが100記事も溜まってくると、毎日毛色の違う過去記事を引っ張ってくることができるようになる。
このような宣伝をコツコツ行うことで、ある日たまたま拡散力のある人に見出されることもあり得るわけで、これは決して無視できない自助努力と言えるでしょう。
もう1つは、「どんなに力を入れて書いたところで、名が知られていないとそもそも読まれない記事」と「無名でもたくさんの人に食いついてもらえる記事」の違いが、何となくわかりかけてきたこと。
当ブログの場合、ざっくり言うと、生活やコミュニケーションのカテゴリに属している記事は前者で、アニメや裸足のカテゴリに属している記事は後者となります。
これは私のTwitterアカウントがそのような属性を持っており、ソーシャル流入の仕方に大きな偏りがあるから生まれることなのですが、ブログを大きくしていく過程としては無視できないデータです。
どんな名文も(いや、私の書くものが名文という意味ではなく)、読まれなければ評価自体されないわけで、このことはより重視していく必要があるものと思われます。
……という2つの気づきを組み合わせて考えると、次のような結論になるでしょうか。
「今すぐ読んでもらえる記事をたくさん書いて、SNSでひたすら営業を頑張れ」
まあ、基本だろと言われればそうなのかもしれませんが、100記事書いてようやく、その概念を身体感覚のレベルで扱えるようになった次第。
ただ、一つ気になるのは、それにより内容がどんどん偏っていくということです。
これまでやってこられたのは、少なからず「どんなことでも思いつけばネタにする」姿勢があったからで、それを選別するとなると、ネタ切れに悩まされる事態になるかもしれない。
ブログの偏りに、自分がついていけなくなる可能性があるわけです。
「でも、特化ブログってそういうものでしょ? 良い機会だから、少しずつ特化ブログにシフトして、必死にやっていけばいいんじゃないの?」
そういう見方もあるとは思うのですが、当ブログの場合、先述したように、人を呼び込めるカテゴリがアニメや裸足で――ぶっちゃけ、収益化するのが難しい分野であるように思うんですよね。
そういう特化ブログにして、果たしてまともに収益を上げていけるのか……。
そんな根本的な疑問が拭えないのも、厄介な事情であったりします。
毎日更新のコストと問題点
5/3に最初の記事を書いてから、およそ3ヶ月半で100記事に到達できたのは、当ブログが毎日更新を旨としていたからです。
例外的に、Googleアドセンス審査中の一時期に隔日更新になっていましたが、それ以外は常に一日一記事のペースを続けてきました。
この方針については、一応高い自己評価をしています。
質より量、という言い方をすると悪く聞こえてしまいますが、こういうコンテンツにおいては、まず量を揃えることがいちばん大事であると信じているからです。
「当たり」はその量の中から生まれてくる。
なので今後も、これは続けていくつもりではあります。
しかしこの毎日更新、しんどいというか……とにかく時間を食うんですよね。
途中から当ブログは、本文を書く前に構成をしっかり決めるようになったのですが、これをするようになってからは余計にその度合いは強まりました。
文章量の問題もあります。
世間の風潮をいろいろ考えて、一つの記事をだいたい2,000文字程度にしておこうという基準を自分の中に作っているのですが、ここのところ全然守れていません。
4,000文字くらいは簡単に行ってしまうのです。ちなみに当記事もここまでですでに3,600文字。こんなことだから、なおさら時間がかかる。
もっとこう、情報量を減らさずに文章量だけ減らす訓練を積む必要がありますね。
そうでないと、純粋な作業時間に潰されてしまいかねません。
そして、それとは逆の問題も、毎日更新にはあります。
幾つか「超大作」の記事の案があるのですが(2万文字とか超えそうなやつです)、一日一記事ずつ書く生活では、そういうものを書く余裕が生まれないんですよね。
一日で書ける範囲の記事しか書かなくなるので。
毎日更新しながらそういう「超大作」記事を生み出すには、毎日の作業量を例えば1.2記事とかにする必要があります。
今だと毎日4,000文字書いていますから、1.2記事というと4,800文字になりますか。
まず毎日更新用の記事を1本書き、それとはべつに800文字ずつ「超大作」の執筆を続けていく。
そのようにして、2万文字の記事を25日間で仕上げる、みたいなやり方です。
現行の体制で「超大作」を書きたかったら、そのようにするしかありません。
しかし、とにもかくにも時間がかかる……。
まずは情報密度の高い文章(もちろん、それでいて読みやすい文章)を書けるようになり、日々の記事を短くすることが、優先順位としては上に来るところでしょう。
いやはや、道は長いです。
おわりに
……という辺りが、当ブログの100記事達成に際しての実感となります。
一言でいうと次のようになりますね。
「もっと読まれていく予感はまあある。でも稼いでいける予感が全然ない」
読まれるならいいじゃないか、という声もあるかと思いますが、私は当ブログを「お仕事」として運営しておりますので、読んでもらえました、温かい声をいただけました、でも稼げませんでした、では駄目なのです。
きっちり収益を上げるところまでこなした先に、めでたしめでたしがある。
まあ、100記事100記事と連呼してきましたが、実のところ、長い目でみれば「まだたったの100記事」。
辞めずに毎日続けていれば、3年後には1,000記事を超えているわけで、そのような将来を思えば、本当にまだまだ駆け出しであると言えます。
その意味では、まだ焦るところではない、のかもしれません。
しかし、頭を使って動くことは大切です。
量が大事と先述しましたが、それもあくまでまっとうな試行錯誤があってのこと。
次の100記事は、さらにいろいろなことを考慮して、もっともっと戦略的に地盤を固めていきたいと思います。
以上、100記事達成報告でした。