天国的底辺

二次元、創作、裸足、その他諸々についての思索で構成されたブログ

ダークモードが目に合わない人でした

パソコンやスマホにおいて、最近は昔以上にダークモードが人気を博しているように伺えます。
あくまでも私の観測範囲内でそうなっているだけかもしれませんが、最近は「ダークモードというものもある」というのを超えて「基本はダークモード」くらいの勢いを感じるんですよね。

しかしダークモードというのは、全ての人に同じような影響を与えるものとは限らないみたいです。
その一つの表れとして、私が何度かダークモードを使うことを試みて、その度に「やっぱりやめた」となったことが挙げられます。

本記事ではダークモードのメリットとされることを解説するとともに、それが合わない人もいるという私の事例を紹介していきたいと思います。

ダークモードとは?

ダークモードとは、画面の背景色を黒や暗い色に変更し、文字やアイコンなどの表示要素を白や明るい色にする表示モードのことです。

近年、多くのスマホやパソコン、そしてアプリがダークモードを提供しています。
ダークモードを導入する名目としては、主にユーザーの目の負担を軽減することや、バッテリーの持ちを良くすることなどが挙げられます。

ダークモードの歴史を振り返ってみると、そのルーツはコンピュータの黎明期まで遡れます。
初期のコンピュータディスプレイは、背景が黒であり、文字が緑あるいは白で表示されるものでした。
これは当時の技術的制約からそうなったものでしたが、今の言葉で言うところのダークモードですよね。

その後、技術の進歩に伴い、ディスプレイはカラフルになり、背景が白で文字が黒という表示形式が一般的になりました。
この変遷はおそらく、画面表示を紙に印刷されたテキストに近づけるためのものだったのではないかと思われます。

再びダークモードが注目され始めた一因としては、スマホの普及とともに訪れた夜間の利用シーンの増加が挙げられます。
多くの人が寝る前にベッドでスマホを操作するようになり、明るい背景が目に負担をかけるという問題が浮上しました。

この問題を解決する手段として、再びダークモードが脚光を浴びるようになったのです。

さらに、有機ELディスプレイ技術の進化がダークモードの意味を後押ししました。
有機ELディスプレイにおいては、黒いピクセルは電力を消費しないため、ダークモードを使用することによってバッテリーの持続時間が延びるというメリットが生まれたのです。
これにより、バッテリー寿命を延ばしたいユーザーや、長時間の使用を必要とするユーザーにとって、ダークモードは非常に魅力的な選択肢となりました。

ダークモードのメリット(とされているもの)

ダークモードのメリットとされているものは複数あり、いずれも多くの人の支持を得ています。
ここではそれぞれのメリットについて、一つずつ詳しく見ていきます。

目の疲れや負担を感じづらい

ダークモードのメリットの中で最も広く知られているのは、目の疲れや負担を軽減することでしょう。
通常の「白い背景に黒い文字」の表示では、明るい光が目に直接入るため、長時間の使用において目の疲れを感じやすくなる。特に夜間や暗い環境で使用したときに、画面の明るさが周囲の暗さと対比され、目に負担がかかりやすくなる。
ダークモードを利用することで、目に入る光の量が減少し、目の緊張を和らげることができる。
このような理屈です。

さらに、ブルーライトの影響を軽減することもダークモードの利点とされています。
ブルーライトは、デジタルデバイスから発せられる短波長の青色光で、これが目の疲れや睡眠の質に悪影響を及ぼすという説があります。
ダークモードを使用すると、画面からのブルーライトの放射が減少するので、目の健康に寄与する可能性があるというわけです。

文字を判別しやすい

ダークモードにすることで、文字の判別が容易になるというメリットもよく言われています。
明るい背景に黒い文字の表示は、特に明るい場所や日光のもとで、背景の光が反射して文字が見づらくなることがあります。
しかしダークモードでは、背景が暗く、文字が明るい色に表示されるため、文字の視認性が向上するという理屈です。

この効果は特に、視覚的な負担を感じやすいユーザーや、視力が低下しているユーザーにとって有効であるとされています。
文字が背景に埋もれることなく、また文字の方が膨張色であるため、読みやすく長時間の読書や文章の作成が快適になるということですね。

サムネイルなどに使われている画像が映える

さらにダークモードを使うことによって、サムネイルなどの画像が映えることもメリットとして挙げられがちです。
暗い背景に対して明るい色や鮮やかな画像が配置されると、視覚的なコントラストが高まり、画像がより際立って見えるというわけです。

例えば、写真編集アプリやSNSでは、ユーザーがアップロードした画像や写真が暗い背景に映えるため、より鮮明で美しく見える、みたいなこと。
画像それ自体の存在感を強めたい場合に、ダークモードを選ぶことで比較的容易に目的が達成される。
そのような理由から、ダークモードが親しまれている面もかなり強いと言えます。

有機ELを使ったディスプレイではバッテリーが長持ちする

ダークモードの客観的なメリットの一つとして、有機ELディスプレイを搭載したデバイスでのバッテリ寿命の延長が挙げられます。

有機ELディスプレイは、各ピクセルが独自に発行する技術を採用しているため、黒色を表示する際にはピクセルが完全にオフになり電力を消費しません。
これに対して従来の液晶ディスプレイは、バックライトが常に点灯しているため、画面全体の明るさにかかわらず一定の電力を消費します。

ダークモードを使用すると、画面の大部分が黒くなるため、有機ELディスプレイでは電力消費が大幅に削減されます。
結果としてバッテリーの持ちが良くなり、デバイスの使用時間が延長されるというわけです。
特にスマホやタブレットのようなバッテリー駆動のデバイスにおいては、この効果が顕著に表れます。

これは理論上の話ではなく、実際にダークモードを使用することでバッテリーの持ちが伸びたケースが報告されています。
長時間の移動や外出先での使用を想定しているユーザーにとっては、非常に大きな利点と言えるでしょう。

ダークモードでダメージを負った私

ここまでダークモードのメリットとされているものについて解説してきました。
しかし本記事は、ダークモード賛美し皆さんに推奨するものではありません。
むしろその逆で、私にはダークモードがどうしても合わなかったというのがメインテーマだったりします。

ここからは、ダークモードを使用してみることで私にどのようなことが起きたのかについて、詳しく語っていきたいと思います。

むしろ目が疲れやすい

ダークモードの最大のメリットとされているのは「目が疲れにくい」ということですが、私に起きたのはむしろ逆のことでした。
試しにダークモードを使用することによって、目の奥に鈍い疲れのようなものを感じるようになってしまったのです。

最初のうちは、それがダークモードのせいだとは考えませんでした。
たまたまダークモードに変更したタイミングで、眼精疲労が発生したのではないかというふうに捉えたのです。
そして、その時点で私はダークモードを無条件に「目に良いもの」と考えていたので、ディスプレイの輝度を落とすなどして、ダークモードの使い方を工夫するという方向にいろいろと試みていました。

でも結局、目が疲れやすいという事態を改善するには至らず、もしかしてと思ってダークモードを通常のモードに戻したら、元通りになったんですよね。

というわけで、私という人間にとって、ダークモードはむしろ目が疲れやすくなるものであると言わざるを得ない「実験結果」となったのです。

頭痛に近い謎の現象が起きる

これは上で解説した、目が疲れやすくなる現象と関連してのことだと思いますが、ダークモードを使っている間、頭痛に近い謎の現象が発生するようになったんですよね。
目の奥から脳にかけて謎の鈍痛が発生し、最終的には画面を見ていられなくなってしまったのです。
クライアント様に連絡して、仕事の締め切りを遅らせてもらうようお願いしたくらいです。

もちろんこれも、ダークモードから元のライトモードに戻したことで完全に回復しました。
物理的な証拠があるわけではありませんが、状況証拠としては明らかにダークモードがやらかしたのだと考えざるを得ません。

そのとき私なりにいろいろ調べたところでは、人によってはダークモードを使うと目の瞳孔が開きやすくなり、それが体にマイナスの方向に働くらしいんですよね。
つまりダークモードは、必ずしも全ての人に対して疲労軽減というプラスの効果を与えるものではなかったということです。

ダークモードで壊れる体もある。遅ればせながらの学びとなりました。

特に文字が見やすいとも思えない

そしてこれもちょっとネガティブな話ではあるのですが、ダークモードにしたからといって特に文字が見やすくなったとも思えませんでした。

理屈からすると、背景が膨張色で文字が暗い色であるより、背景が暗い色で文字が膨張色である方がテキストの存在感が増すんじゃないかという気がします。
しかし実際にダークモードでたくさんの文字を読んでみると、少なくともそういう感覚を得ることはできなかった。
見づらいとまでは言いませんが、ダークモードだからといって視認性がアップしたとは到底言えない、という感想だったのです。

特に見やすくなったわけでもないのに、目が疲れる現象ばっかり増幅してしまったわけですから、これはもう完全にデメリットとしか言いようがありません。
そんなふうにして、私のダークモード実験は「少なくとも自分にはいらない」に落ち着いたわけなのです。

結論:多くの物事と同じく人によるらしい

というわけで全体の結論としては、ダークモードという代物も多くの物事と同じく「人による」ものであるというふうになるでしょうか。

このあたりの認識は、世間的にどうなっているのでしょう?
むしろダークモードの方が目が疲れる人間がいるという事実は、果たしてどれくらいの人に理解されていることなのか。
私は確かめようもありませんが、ともあれ本記事を読んでくださった皆さんにおかれましては、ダークモードも人によりけりであるということを覚えて帰っていただけますと幸いです。

皆さんはライトモードとダークモード、どちらが性に合っていますか?
また、これらの使い分けについて何か面白い体験談がありましたら、コメントでご共有いただけますと嬉しいです。