天国的底辺

二次元、創作、裸足、その他諸々についての思索で構成されたブログ

初ゲーミングチェア:サンワダイレクト「150-SNCL016GY」感想

ゲーミングチェア

 

 先日、初めてゲーミングチェアというものを購入してみました。

 以前から欲しいとは思っていたのです。現在使っている椅子の背もたれが限界に近づいており、どのみち何か新しい椅子が必要でして、その願望は日増しに強くなっていました。

 でも、なかなか決断するには至らなかったんですよね。

 

 しかし今回、たまたま見つけた製品、サンワダイレクトの「150-SNCL016GY」というゲーミングチェアが、直販サイトでセールをやっておりまして。

 それに背中を押されるかたちで、思い切って購入することをとうとう決意した次第です。

 

 本記事では、一日この椅子に座って作業をしてみた感想を書いていきたいと思います。

 

 

この製品を選んだ理由

 ゲーミングチェアの中で最も有名なのは、私見ですが、AKRacingというメーカーの製品です。

 このメーカーのラインナップが、この業界の顔と言っても過言ではありません。

 だから本当は私もこれを購入したかったわけなのですが……残念ながら、それは現実的な選択肢とはなり得ませんでした。

 理由は単純で、値段が高いからです。4万円とか5万円とかする。今の私には、どう頑張っても手が届く額ではありません。

 

 となると、廉価版のようなものを選ぶしかありません。

 そのような低価格帯の製品を出しているところとして有名なのは、GTRacingというメーカーです。

 代表的な製品の価格は1万円台後半。Amazonでも多数のレビューがついており、安いゲーミングチェアとしては圧倒的な知名度を誇っています。

 

 でも、私はこの製品を選ぶことには、どうも気乗りがしませんでした。

 というのも、このメーカーが中国のメーカーで、そこそこの確率でネジ穴の位置がおかしいものが届く等の報告も散見されたからです。

 安いことで何かしらの質が低いのは仕方ないとしても、欠陥品が届くのは嫌ですよね。まあ交換してもらえるとしても、面倒臭いことこの上ありません。

 

 そこで私の目に留まったのが、サンワダイレクトから発売されているゲーミングチェアでした。

 何種類もの製品が発売されているのですが、私が今回「これは」と思ったのは、その中でもかなり廉価なもの。

 普段の実売価格19,800円のところ、ちょうど直販サイトにてセール中で、クーポンと合わせると16,000円を切っていたのです。

 

 生産国は中国なのですが、日本のメーカーが売っているのであれば、粗悪な出来のものはそれなりに弾いてくれるのではないかという期待がありました。

 べつに私はナショナリストではないのですが、この辺りについては日本のメーカーにより高い信頼を置いているのです。

 唯一の不安材料としては、GTRacingと比べて売れていないのか、全体的にレビュー数が少ないということでしたが、まあ大丈夫だろうと判断し、決意。

 

 そのようなわけで、サンワダイレクトの「150-SNCL016GY」を購入するに至りました。

 

結論:あまりの座りやすさに感動

 で、一日使ってみたのですが……。

 結論から言いますと、あまりの座りやすさに、感動を覚えてしまいました。

 

 初日にいきなり8時間以上座り続けていたのですが、それでもまったく体が凝りません。腰に負担が来ている感覚も、足が圧迫されたような感覚もない。

 これまで作業用の椅子に座っていて、このような状態を味わったことがなく、非常に驚かされました。

 

 ゲーミングチェアというものは、何と言いますか「座っていると正しい姿勢に矯正される」ような作りになっています。

 こういう言い方をすると、「何だか不自由感がありそうだな」と思われるかもしれませんが、実際に座ってみると、そういう実感はありません。

 体にぴたっと寄り添ってくれるので、椅子のほうが自分に合わせてくれているという感覚になるのです。

 

 作業中には背もたれをほぼ直角にしているのですが、ゆったりと動画などを観るときには、リクライニング機能を使うことで、良い具合に体の力を抜いて過ごすことができます。

 この緩急と言いますか、「仕事も遊びも」みたいなところが、ゲーミングチェアの大きな魅力の一つなのだということを、しっかりと体で理解することができました。

 

 なるほど、これが噂のゲーミングチェアか――。

 買ってよかったと思うと同時に、もっと早く買えばよかったという後悔も生まれましたね。

 明らかに生産性に違いが生まれていたでしょうから……。

 

気になる点:安かろう悪かろう?

 と言っても、何もかもが完璧だったというわけではありません。

 お値段のせいなのか、それなりに「ん?」と思う点もありました。

 

リクライニングのレバーが座面横と重なっている

 この製品は、リクライニングするときに右横についているレバーを引くのですが、そのレバーが座面の横と重なっており、引くたびに座面にこすれてしまうのです。

 これってたぶん、本来はしっかり隙間ができていて、何とも接触せずにレバーを引くことができるはず、ですよね?

 恐らく「プチ初期不良」なのでしょう。明らかにレバーの先が不必要に内側に寄っていますから。

 

 このままリクライニングを毎日やっていたら、いつか座面のレザーが破れてしまうのではないか……と心配しています。

 

背もたれが90度近いときにロッキング機能が効かない

 この製品には、ロッキング機能というものがついています。

 簡単に言うと、ゆらゆらと揺れることができる機能ですね。

 

 製品ページの説明画像を見てみると、この機能は背もたれがどの角度になっていても使える感じだったのですが……。

 いざ組み立てて使ってみると、背もたれが90度、つまり座面に対し直角に近いところにあるときには、ロッキング機能がどうしても動いてくれませんでした。

 

 これも一種の初期不良なのではないかと思っています。

 しかしまあ、私の使い方においては致命的というわけでもないので、サンワダイレクトさんに連絡を取ることはせずにおこうと思いました。

 

8時間以上座ると、さすがにお尻が痛くなる

 これは駄目な点というわけではなく、あくまで気になった点なのですが……。

 初日に8時間以上座ったあとは、さすがにお尻に圧が残りましたね。

 

 この点、AKRacingなどの高級な製品ではどうなのかが知りたいところです。

 高級品であっても同じようなことになるのであれば、これはもう仕方のないことで、欠点として挙げるのはナンセンスというものです。

 その辺の事実関係がわからないので、「これも1万円台で買える代償なのか、そうではないのか……」みたいな疑惑を持っている状態です。

 

結局ランバーサポートとヘッドレストの力では?

 先述の通り、その座りやすさに感動を覚えたわけなのですが……。

 考え方によっては、ここで言う座りやすさに寄与しているのは、ひとえにランバーサポートとヘッドレストなのではないか、という気もするんですよね。

 だとすると、他のいろいろな工夫には大きな意味はなく、同じ快適さをもっと安く実現できるのではないか、という素人考えが浮かんでしまいます。

 

 まあ、意地悪な見方ではあるのですが、実際のところ、どうなのかなあ……。

 

スタンディングデスク環境との比較

 椅子が進化を続けている一方、世間ではスタンディングデスクというスタイルが少しずつ市民権を得ています。

 これは乱暴に言えば「立って作業をする」というもので、これにより健康的にデスクワークができるという理屈ですね。

 

 実をいうと、今回ゲーミングチェアを購入する直前まで、私は「疑似スタンディングデスク」環境で作業をしていました。

 何が「疑似」かというと、本物のスタンディングデスクを買うのではなく、ディスプレイ・キーボード・マウスパッドの下に本を敷くことで高さを作り、その状態で立って作業をしていたのです。

 

 それはそれで、良い効果がありました。

 多少あった腰の違和感も含めた体の凝りがなくなり、以前踏み台昇降運動のせいで抱えてしまった膝痛がなくなり(膝まわりが鍛えられたのでしょうか)、より集中できるようにもなったのです。

 

 ただ、最近になって少しずつ、「立っていると足がだるいな」と感じるようになってきまして……。

 それでスタンディングデスク環境の限界を感じたというか、椅子は椅子で絶対的に必要だよな、という考えに至ったわけです。

 

 ゲーミングチェアを使い始めると同時に、ディスプレイ等の下に敷いていた本はすべて撤去しました。

 いろいろ利点を感じながらも、とりあえず疑似スタンディングデスク環境は封印。これからはゲーミングチェアの助けを借りて作業していきたいと思います。

 それで何か新たな問題が生まれましたら、またそのときに対策を考えるようにします。

 

まとめ

 以上、サンワダイレクトのゲーミングチェア「150-SNCL016GY」の感想を書かせていただきました。

 

 いや、ゲーミングチェアの力は本物なんだなと、徹底的に思い知らされましたね。

 安物の椅子で長時間デスクワークをしている方は、すぐに買うべきだと思います。

 必ずしも高いものを買う必要はなく、私が今回購入したような安価なものでも、じゅうぶんにその恩恵を受けることができます。

 

 良くも悪くも在宅ワークが増えたご時世ですので、椅子については自分の裁量で選ぶことができるようになりました。

 これを機会と捉えて、思い切って自己投資をしてみてはいかがでしょうか?

 椅子に奮発するなんて、と感じる方もそれなりにいるかと思いますが、その後の生産性向上によって、しっかり元は取れるものと私は確信しています。

 

 ……しかしこうなると、「ゲーミングチェア」という名称がもはやあんまり意味なくなってきますね。