大人気アニメ(いろいろ含むところあり)『異種族レビュアーズ』第6話を視聴したので、さくっと感想を書いていきたいと思います。
結論としては「少し物足りなかったな」という感じなのですが、決してつまらなかったという意味ではなく、ネタの都合、及び放送形態の都合でそうなったというところ。
その辺りにも触れてみます。
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危険なルーレット
今回のお話は、おなじみ食酒亭にて、スタンク達が悩んでいるところから始まりました。
悩みの内容は、近場のお店に行きまくったために、レビューするお店の選定に困っているというもの。
それを見たメイドリーが冗談めかして提案したのが、「次にここに入ってくる種族のお店に行ったらどうか」というもの。
スタンク達はそれに乗っかり、次のお客を注視します。
この時点で「凄いのが来るのだろうな」というのは想像がつくわけですが、候補は無数にあるので、視聴者的にはまったく先が読めない状態。
そんな中で入ってきたのは、ゴーレムでした。
このときのメイドリーの悪い笑顔が、とても印象的です。彼女の性格が、良い意味で輝いている顔だったと思います。
一度決めたことはやり遂げる――という信念があるのか、スタンク達はメイドリーに見送られ、ゴーレム系のお店に向かいます。
辿り着いたのは、ドール・パペット・ゴーレム専門店『性のマリオネット』。
受付嬢が結構まともであることで、まずは最低限の安堵をするスタンク達。
まあ、これはそうだろうなというところです。
「凄い」お店に行って、ゲンナリ体験をするのもギャグとしてはアリなのですが、ぶっちゃけ魅力的なえっちが画面に出てこないと、本作の視聴者としてはしんどいものがありますからね。
作品内非実在女性
受付嬢に言われたのは、お店にある無数のパーツから、お客さん好みの相手を作ってくださいというもの。
これをどう捉えるかは人それぞれだと思いますが、私は「ある意味、とても健全だな」という感想を持ちました。
アニメ作品なわけですから、登場する女の子はもともと非実在なのですが、さらに「作品内において自分で相手を人工的に作る」ことで、非実在性が二重になったわけです。
誰の尊厳も踏みにじられていないよね、というのが強調されていたのではないでしょうか。
でも世の中には、これをまったく正反対に捉えて、「女性のモノ化を強調するストーリー」みたいに言う人もいるのでしょうね。
この辺は、まあ、仕方ないところですが……わかり合えないんだろうなあ。
あまりにも組み合わせが豊富なので、逆にどんなものを作ったらいいか悩んでしまうクリム。
そんな彼の目線の先にあったのは、お店に用意された各種のデフォルト人形。
過去のお客が作ったものの中で、出来の良いものを保存してあるという仕組み。
この設定が今回のお話の展開に関わることはなかったのですが、説得力を出すという意味では、有意義な尺であったように思います。
この作品、こんな感じで、随所に妙なリアリティがあるんですよね。
「こういう世界で、こういう要素があったら、必然的にこういうのも生まれているだろうな」というのを、きちんとシミュレーションしているのがうかがえます。
結局スタンク達は、カンチャルの作ったメイドリーそっくりの人形を相手にすることに。
この展開は、わかりみが深かったと同時に、声優さん的にもありがたいものでした。
おかげさまで、前半の「喘ぎのお当番」がM・A・Oさんになったわけですので。
その後、当のメイドリーにそのことがバレて、一同は鉄拳制裁を食らうことに。
ここはお約束ですが、オチとしてはすんなりハマるものだったように思います。
メタい光ギャグ
後半の舞台となったのは、光り輝くウィル・オ・ウィスプのお店『はなぞの光』。
しかし看板の「は」の字の光が消えており、「なぞの光」と読める状態に。
それがテーマであることは、すぐ後に明らかになりました。
ウィル・オ・ウィスプは体が発光しており、特に「肝心の部分」は眩しくて見えないようになっているのです。
もちろんこれは、TV放送の規制でおっぱいやお股に光規制が入ることをネタにした、メタい笑いです。
このネタ、TVアニメ作品でやるところが非常に皮肉が効いていて良い……と言いたいところだったのですが、すでに放送中止が相次いでいるという状況から、効果が半減していたのが残念でした。
「光で規制すれば地上波でも通ってしまうんだよね」というのが現在進行系で働いていれば、十全に笑えたはずなのですが、実際には「それでは駄目だった」わけですので……。
ここで面白かったキャラはクリムですね。
女の子側だけでなく、スタンク達の体にも規制が入るということで、男性のアレもネタの範疇だったわけですが、そうなるとやはりクリムの出番。
雄々しく光り輝くそれは、さながらエクスカリバーのようでありました。
後半の喘ぎお当番は主に新人声優さん方でしたが、その中に桑原由気さんが混じっているのが注目ポイントでした。
本編での喘ぎは控え目でしたが、Cパートの足つぼマッサージのシーンで、とても艶っぽい演技をしてくれていました。
声優さんのえっちい演技は本当に大好きですし、それをやってのける方々には心から敬意を持っています。
どんどん喘いで、どんどんビッグになっていっていただきたいですね。
そして今回の特殊EDですが、完全に某所のエレクトリカル・パレード。
べつの意味で怒られそうなやつでしたが、冷静に考えれば危険性が高いわけではなく、安心して笑えるところ。
というか、「夢の世界」という意味ではあっちもこっちもまったく同じあるとも言えるわけで、ネタ選定的にも妥当性は高かったと思います。
配信メインで視聴されるアニメ
すでに述べた通り、本作を放送していた複数の地上波TV局が「編成上の都合により」中止したため、現在本作を地上波で流しているのは、近畿地方のわずかな地域のみとなっています。
本作はあくまでも「TVアニメ」と呼ばれるものであるわけですが、現在は実質的に配信アニメとなっています。
この状態、一昔前だったらシャレにならない惨劇だったわけですが、配信がそれなりに発達しているおかげで、まあ何とか笑っていられるわけですね。
誰かがこの状況を指して「もはや地上波が王様ではない証拠」という主旨のことを言っておられましたが、わかる気がしましたね。
えっち表現に限らず、何かにつけ自縄自縛を連続させて勝手に衰退している地上波TVは、まあすぐに消滅はしないでしょうが、ホットさという点ではもう「虫の息」なのだろうなと思わずにはいられないところです。
おわりに
今回の第6話、個人的には少しおとなしめだったように思います。
もちろん他のアニメ作品に比べれば相変わらず過激だったのですが、後半の光規制ギャグが、笑いという意味では良いものの、絵的には「見せて欲しいものを見せてくれない」展開だったわけで……。
ただ、つまらなかったわけではありませんし、今回のネタはあくまでも今回だけのことだと思いますので、次回以降はまたいろいろ炸裂させてくれるのではないかと思います。
地上波放送など置き捨てて、とことん突っ走っていただきたいですね。
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