天国的底辺

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【ホリエモン】手取り14万円問題を貧乏人があれこれ考えてみた

 毎度、Twitterにて過激な発言で物議を醸す、ホリエモンこと堀江貴文さん。

 そんな堀江さんが最近(意図的に)炎上させたのが、「手取り14万円問題」です。

 今日はこの問題について……というか、この問題についての堀江さんの見解について、貧乏人の立場から私が思ったことを少し書いてみたいと思います。

 

 

 

経緯

 事の発端は、ある方がTwitterで次のような主旨のツイートをしたことでした。

「12年勤務しているが、手取りが14万円しかない。日本終わってますよね?」

 このツイートがバズり、メディアに取り上げられたことを受けて、堀江さんが次のように反応したのです。

「お前が終わってんだよ」

 

 当然ながら、この発言はしっかり炎上しました。総叩きとかではなく、賛否両論のかたちの炎上ですね。

 この炎上の仕方に何か思うところがあったのか、あるいはすべて計算ずくだったのか、真相はわからないのですが、後日、堀江さんは自身の発言について、その意図を具体的に解説する動画をYouTubeに出しました。

 

 

 この動画には、少なくともコメント欄には圧倒的な賛同の声が集まり、動画としては大成功したように観察されます。

 

物事の順序は理解できる

 この一連の騒動に関する――というか、堀江さんの一連の発言に関する私の意見は、まず第一に、次のようなものです。

「物事の順序、段取りとして、言いたいことはよくわかります」

 この意見には続きがあるのですが、それは後述しますね。

 

 順序、段取りとしてわかるというのは、実際堀江さんが言っているようなことから始めない限り、元ツイート主さんが願う状況は決して訪れない、という意味です。

 

 まず個人レベルの話ですが、今の世の中、いろいろ情報を集めて動けば様々な生き方・稼ぎ方が見つかるというのはその通りですし、逆にそれをしない限り、自分を取り巻く状況が急に変化するということはありません。

 12年も勤務して手取り14万円の人間が、その状態になるまで「本業」以外のアクションを起こさなかったのだとしたら、それは確かに異様ではあります。

 元ツイート主さんの世界観では、我慢に我慢を重ねていれば、いつか自分の勤務先が心を入れ替えて、高待遇を用意してくれることになっていたのでしょうか?

 わかりませんが、現実にそんなことが起きることは決してありませんよね。

 

 そして社会レベルにおいても、元ツイート主さんのような方がまずは動くことが重要な意味を持っています。

 こういった、過酷な待遇で働いている従業員が、まずは大量に「反旗を翻して」離脱するとか、せめて「勤務先に依存していない状況を作ってみせる」ことをする。それがあって初めて、雇用者側は引き止めるために給料を上げようとするのです。

 この順序は絶対に近いものであり、ほとんど物理法則みたいなもの。

 これを考えるなら、手取り14万円という待遇にひたすら耐えて働き続けているのは、それ自体が「日本を終わった状態にする」勢力の側につく行為であると言えるでしょう。

 

 そう、個人レベル、社会レベル、どちらの意味においても、動かなかった元ツイート主には確かに問題があるのです。

 堀江さんは「お前が終わってんだよ」と言いましたが、それよりはむしろ「お前が終わらせようとしてるんだよ」というのが近いかもしれません。

 

動画で示した仕事のリアリティ

 ……とまあ、物事の順序に関する意見は上記の通りなのですが。

 それはそれとして、私が今回気になったのは、後の動画で堀江さんが主張していた、稼ぎ方・暮らし方の部分です。

 仕事としては動画編集webページ制作、暮らし方としては地方移住を挙げていましたが、果たしてその現実味やいかに。

 

 現在私は、ネットビジネスをあれこれ模索している真っ最中です。

 はっきりいって貧乏なので、何とかしてお金を稼ぎたい。しかし時間を切り売りするばかりで何も自分の中に積み重ならない労働はやりたくなく、あくまでも武器となるスキルが身につく方法で稼いでいきたい。

 そう思って、いろいろ調べたり、試したりしているところなのです。

 ぶっちゃけ、当ブログもその一環として運営しているものです。

 

 それで先日は、ライティング専門のクラウドソーシングサービスである「サグーワークス」に登録してみたり、クラウドソーシングの最大手「クラウドワークス」内でライティング仕事を引き受けられるようなプロフィールを整えたりしました。

 まあ、まずは字書きの仕事が自分にはお手頃だろうと考えたわけです。

 

 ……と同時に、実は他の稼ぎ方についても、まだ手放してはいない状態だったりします。

 ちょっと前までは、「ライティングかプログラミングか」の二択にほとんど絞るかたちで考えていたのですが、ここ数日、もうちょっと広く考えるようになってきたんですよね。

 そのようにして新たに視野に入れるようになっていたのが、まさに堀江さんの言っている動画編集やweb制作だったのです。

 

必要なスキルと実際の案件

 以前にも調べてみたことではあるのですが、今回の騒動を受けて、改めてこれらの仕事について調べ直してみました。

 

 動画編集もweb制作も、何年も修行しなくてもそれなりに仕事が取れるものであるのは間違いないようです。

 平均的にどれくらいの修行期間を必要とするのかは定かではありませんが、まったくの初心者から2~3ヶ月で、月収20万くらいになった人間もいる、という話が入ってきたりもしました。

 

 特に動画編集は、これから5Gの時代が到来すると共に、さらに需要が高まってくるところであると考えられているそうです。

 個人も企業も、今とは比べ物にならないくらい動画を発信するようになり、それにつれて編集作業の人手も必要になってくる、というわけですね。

 ブルーオーシャンと言ってしまうと言い過ぎかもしれませんが、次の1~2年で仕事は確実に増えるだろうから、今勉強しておくのが狙い目だ、みたいな主張をしている人はたくさん見られました。

 

 なるほど。話の流れはよくわかります。

 そして、その道で成功することができれば、実際そのときにはがっつり稼ぐことができるのでしょう。

 

 ただ問題は、駆け出しの人間が現実的にゲットできる案件が、どのようなものか、です。

 クラウドワークスをざっと見てみたのですが、堀江さんが動画で言っているような「1件4万円の動画編集仕事」なんて、ほとんど転がっていませんでした。

 あったとしても、そういう案件にはしっかりと「経験者募集」ないしそれに類する条件が記載されており、まずはポートフォリオを構築するところから始めなければならない人間は、はなから相手にされていません。

 最初のうちは、最低時給より低い額を受け入れて一つ一つキャリアを積み重ねていくしかない――まあ、これがリアルなところであるようです。

 

 その意味で、件の堀江さん動画の発言は、ちょっとハッタリかましてるところもあったと言えるでしょうね。

 動画編集という仕事が「詳しくない人が漠然と考えるほど難しいものではない」のは確かだと思うのですが、そんなに速攻でまともに稼げるわけでもないのです。

 同じことはweb制作にも当てはまり、結局のところクラウドソーシングサービスも多かれ少なかれ「搾取されるところ」であることに変わりはないんだよな、というのが、今回私が巡回してみた上での結論でした。

 

地方移住について

 そして地方移住の話。

 まず、「地方には何も楽しいことがない」という巷の風潮に反対なのは、私も堀江さんも一緒です。

 まあこの辺りは人それぞれの「何が好きか」に依るところが大きいわけですが、少なくとも私の生活スタイルにおいては、お楽しみという点で失われるものはほとんどない。

 アニメも最近は配信がめちゃくちゃ増えたので、一昔前に厳然とそびえ立っていた地域格差は、格段に少なくなりました。

 ネットさえまともに繋がってくれれば、そこら辺の問題はまず無いと言っていいでしょう。

 

 ただ、具体的なことは言えないのですが、いざというときに地方の不便さが出るのではないか、という懸念は拭えないのが正直なところです。

 私は神奈川県横浜市在住なのですが、たぶん土地の恩恵を知らないうちにかなり受けていると思うんですよね。

 そこのところを考えず、無邪気に地方に移ってしまったりしたら、しばらくしたある日、急に失ったものに気づくのではないか……みたいな不安はあるわけです。

 

 その意味で、地方移住については「あくまでも何かとのトレードオフである」という風に位置づけておきたいと思います。

 

おわりに

 以上をまとめた結論としては、次のようになります。

「堀江さんの理屈はよくわかるが、その理屈通りに人生を進めるには、機転と運と、少しの諦めが必要になる」

 まあ、誰しもが頑張れば輝けるかというと、そういうわけでもない、そんな狭い道なのだろうな、と。

 失礼な切り口かもしれませんが、12年勤務して手取り14万円しか得られなかった人間が、その道を踏破することができるのかどうか……。

 その辺りに動画でまったく触れていなかったのは、先述したようにハッタリのたぐいなのだろうな、と思います。

 

 ただ、この騒動は、動画編集の具体的な環境構築や、クラウドソーシングサービスにおける価格相場を改めて知るという意味では、私にとって良い機会になりました。

 さて、動画編集を勉強してみようか、どうしようか……。

 こういうのはフットワークの軽さが生命線ですから、この記事を書き終えた直後にもう、Filmora9あたりの無料試用版をダウンロードしていじり始めるべきかもしれません。

 スマホで自撮りでもして、それをYouTuberっぽく編集して遊んでいるうちに、稼げるスキルが身についてしまった、みたいのが理想ですが、果たして。

 

 ――以上、そこそこ時間はあるけれど、何をやっても上手くいかず貧乏しているlokiがお送りいたしました。

 ちなみに、ライティング仕事はいつでも募集中です。

 まだキャリアはありませんが、当ブログくらいの文章を書けるなら任せてもいい仕事があるよ、という方がいらっしゃいましたら、お問い合わせページからご連絡いただければ幸いです。

 

全ての文字書き必見。推敲も校閲も面倒見てくれます。

 

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