天国的底辺

二次元、創作、裸足、その他諸々についての思索で構成されたブログ

字書き用クラウドソーシングサービス「サグーワークス」に登録してみた

 今日は、クラウドソーシングサービスでお小遣い稼ぎに挑んでみたが……という報告をしてみたいと思います。

 先に言っておきますと、あまり景気の良い話はできていないので、希望を持ちたい方には適していない記事になっているかもしれません。

 その辺り、正直に書いた結果として受け止めていただけると嬉しいです。

 

 

 

迷った末、ライティングへ

 ネットで稼ぐ手段としては、すでに当ブログを運営している私ですが、再三報告しているように、まだまだまとまった収益を上げることはおろか、黒字化することさえできていないのが現実です。

 そこで、他の手段でもネットで稼ぐ必要性を感じるようになってきました。

 もとからいろいろと考えてはいたのですが、ブログ収益の閉塞感がそれをより深刻なものにした、というところですね。

 

 迷ったのは、次の2つの道のどちらを選ぶか、ということでした。

 すなわち、ライティングか、プログラミングか。

 ライティングについては、とりあえず「日本語の文章を書く」ということへの慣れにだけは自信があります。

 プログラミングについては、アマチュアとして少し経験があるのですが、現在ホットな言語はいずれも未経験なので、まとまった勉強は必要になる。しかしベースはわかっているので、まったくの初心者よりは早く習得できるはず、という感じでした。

 

 その辺りをいろいろ考えた末、まずはライティングで多少なり稼いでみよう、という決断を下しました。

 後々の稼げる額を考えればプログラミングに分があるのですが、諸々の事情から、稼ぎに即効性が欲しかったんですよね。

 そこが決め手だったと言えます。

 

クラウドソーシングサービス選び

 さて、ライティングで稼ごうと決めたわけですが、当ブログのプロフィールやTwitterアカウントのbioに「ライティング仕事募集中です!」などと書いて、いきなり仕事など舞い込むはずがありません。

 コネもなければ、どうコネを作るかのノウハウすら1ミリも溜まっていない身なのです。

 そこで登場するのが、クラウドソーシングサービス。仕事をしたい人と、仕事を振りたい人や企業の、いわばマッチングサービスですね。

 

 クラウドソーシング系は現在どこもダンピングが激しく、仕事内容の割に単価が非常に安くなっている、という噂を聞いてはいたのですが、この際、贅沢は言っていられません。

 あまり良くない考え方だとは思うのですが、一定の経験を積むまでは、むしろ安売りを武器にしていくしかないところもあるでしょう。

 たとえそれが、客観的に見て搾取以外の何物でもなかったとしても、です。

 

 というわけで、いろいろなサービスを比較してみて、目に止まったのが「サグーワークス」というところでした。

 興味を引かれたのは以下の2点ですね。

 第一に、ライティング専用のサイトだということ。

 第二に、トップページから登録なしで辿れる部分の情報が、なかなか親切設計で、運営の丁寧さを感じたことです。

 そこそこの賑わいもちゃんとあるようで、まず最初に試してみるには適しているのではないかというのが、私の判断でした。

 

登録、初めての案件

 ということで、早速登録。それなりにいろいろと情報を入力させられましたが、まあこれは仕方のないところでしょう。

 で、すぐに記事作成依頼の一覧を眺めてみました。

 何しろまったくの初心者なので、まずはノリを掴む必要があります。ライティング仕事というものに関して、「日本語の文章を書く」ということ以外、何もわかっていない状態だったのです。

 

 そのときに転がっていた案件はあまり多くありませんでした。

 これは時間帯によっても変わってくるようです。案件が出やすい時間帯、おいしい案件を他のライターさんに持っていかれやすい時間帯など、いろいろとあるようですね。

 

 とにもかくにも、案件の中から1つを選んでみました。

 内容は、ビルについての紹介記事を800文字で書け、というもの。報酬は320ポイント。1ポイント1円換算なので、要するに320円です。

 開いてみると、思っていたより細かい条件がたくさん書かれていました。この段落ではこれとこれを入れた説明をせよ、箇条書きのかたちにならないようにせよ、適時改行をせよ――。

 そして参考資料として、ビル情報が書かれたページのURLが1つ、紹介されていました。

 制限時間は1時間。時間内にできなければ、その案件を手掛ける権利が、他のライターさんに移ってしまうという仕様です。

 

 全体として、ちょっと司法書士試験の記述式問題を思い出しました。

 文章力よりも、バラバラに提示された情報を短時間で把握し、本来あるべきかたちに組み立てる、そんな瞬発力型の情報処理能力のほうを求められているのです。

 この時点で、ちょっとヤバイかな、という発想が頭をよぎりました。

 スキル的な意味でも、マインド的な意味でも、まったく準備していない方向性の求められ方だったからです。

 

難しいのは「文章を書く」ことではない

 とはいえ制限時間があるので、躊躇している暇はありません。

 とにかくできるだけ速やかに情報をまとめ上げ、不足している点については自分で検索したりもしながら、何とか規定の情報を盛り込んだ文章を組み立ててみました。

 相当に急いだのですが、よし出来た、と思ったときには、すでに1時間のうち50分近くを消費してしまっていました。

 とりあえず、送信。

 

 仕方のないことなのでしょうが、この場合の制限時間の存在は、良い仕事の邪魔ですね。

 本来生まれないはずの焦りが生まれて、隅々まで注意の行き渡ったものなどとても作っていられなくなる。

 繰り返すようですが、本当に急ぎました。それでも50分かかったのですから、これは内容的には1時間仕事であるべきではないのでしょう。

 どういう基準で制限時間を設定してるのか、正直かなり知りたくなりました。

 

 返答は翌日にやって来ました。結果は――非承認。

 えっ、と思って詳細を見ると、「コピーコンテンツが含まれている」「改行ルールが守られていない」という指摘。

 いや確かに、参考にしたサイトにあるわずかな情報をもとに書いた部分がありますが……あんなの「わずか」過ぎて、どう書いてもコピーみたいに似通った内容になってしまうのでは?

 それに改行って、何が悪かったんでしょう? まだ細かい条件があるなら、それも書いておいて欲しかったのですが……。

 

 いろいろな思考がよぎったのですが、とにかく気を取り直して、問題があるとされた箇所をいじって再度送信。

 

 その翌日、それに対する返答がやって来ました。結果は――またも非承認。

 今度の指摘は、前回以上にボロカスでした。まだコピーコンテンツが残っている、改行ルールがやっぱりおかしい、駅と路線名を混同している、トイレの説明が要求と違う、情報の不要な繰り返しがあり文字の水増しと判断できる――。

 わずか800文字の記事に対する、あまりの突っ込みの多さに、頭がパンク状態です。

 そして次のような発想が生まれたのは、仕方のないことだったと思います。

「これって、最初の条件提示と、この指摘を書くのに使った時間で、先方自らが記事そのものを1本書けるんじゃないの? これはいったい、何のための発注なんだろう?」

 

 これは私が当初思い描いていた「文章を書く仕事」とは全然違います。

 司法書士試験の記述式問題を思い出したのは、間違いではありませんでした。

 完遂するには厳しすぎる制限時間を設けて、情報を大急ぎで整理させ、その出来に突っ込みどころがあればどんどん「振るい」にかけて落としていく。

 実質的に行われているのは、そういう行為です。

 先方はまるで、仕事の成果を欲しがっているのではなく、それを餌に人をテストしたがっているように感じられました。

 

 3度目のトライをする気力がどうしても湧いてこず、2度目の結果はそのまま放置。

 かくして私の最初の案件は、文字通りボロボロの結果となったのでした……。

 

稼げる見通し

 もちろん、これで辞めるというわけではないのですが、いきなりこんな高い壁に阻まれるとは思っていなかったので、ダメージはかなり大きいです。

 まさかこんなに徹底的に「あなたは仕事ができていない」と言われるとは……。

 いちばん不安になったのは、果たしてこの作業に「慣れ」はあるのだろうか、ということですね。

 続けていくうちにこなせるようになってくるのか、それとも何度繰り返しても、だいたい同じくらいしくじるのか(私の司法書士試験がそうであるように)。

 成長できないなら、もうこのお仕事、絶望的であると言えます。

 

 わかりやすい日本語を提供するぞ、という心の準備をして挑んだわけですが、そういう内容ではまったくなく、手も足も出ませんでしたね。お恥ずかしい話ですが。

 先述したように、制限時間の存在が拍車をかけてきて、それが大きかったです。1時間であれをやれというのは、本当に厳しい。

 

 そして、仮に慣れることができたとしても、やはり噂に聞いていた通り、時給換算するととても安い仕事です。

 1時間仕事で320ポイントというのは、単純に時給320円ということで、このままでは馬鹿馬鹿しくてとてもやっていられません。

 しっかり熟達することで、今回の案件なら30分くらいで片づけられる腕前になり、その積み重ねで高額案件を任せてもらえる立場にならなければ、いつまでも身分は奴隷のままです。

 

 しかし、そんなことが本当にできるのか……。

 サイトのトップページによれば、月間最高獲得報酬額は715,342円だそうなのですが、実際には複数人でこなしたか、あるいはバケモノかのどちらかでしょう。

 1人の常人が目標にできる数字では絶対にないと思いました。

 

 月に10万円……いや5万円……それくらいはライティングで稼いでみたいものですが、それだけの報酬を得られるようになるのに、果たしてどれだけの時間を費やさなければならないのか。

 そして、そこまで稼げたとして、このお仕事にはきちんとした「積み上げ」が期待できるのだろうか。

 どうもまともな未来が見えてこないというのが、正直なところです。

 

おわりに

 無駄なプライドはすでに捨てきって生きているつもりだったのですが、まだ残っていたようです。今回の一件は、そこを見事に狙い撃ちされた感じです。

 すっかり意気消沈してしまい、一時的とはいえ、他のことのやる気まで削がれてしまいました。

 ここ数年、何かに挑むと「自分はかなり駄目な部類に属する」ということを見せつけられる結果にしかならず、自己評価は下がる一方です。

 しかもそこから成長できたためしがない。最後に努力が実を結んだのって、何年前のことだったかな――と遠い目になってしまいます。

 

 そんな感じになりながらも、まあ頑張って続けていくつもりではいるわけですが、少なくともデビュー戦は最悪。

 そして、そこから感じ取ることのできた、このお仕事との相性は、相当に悪いと言っていいと思います。

 向こうが私に寄せてくれることは決してないので、私が向こうに合わせなければなりません。しかし、果たしてそれが可能なのかどうか。

 

 鍛えればきちんと成長することを祈って(才能如何では、成長できない可能性も十分にあるのです)、今後もちまちまと案件に挑んでいく所存です。

 何かの弾みでめっちゃ稼ぐことができたら、そのときは嬉々として記事を書くかもしれませんが、そうでもない限りはひっそりと続けていくことになるかと思います。

 

 はあ……。

 

全ての文字書き必見。推敲も校閲も面倒見てくれます。

 

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