天国的底辺

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【電子書籍】iPhoneでKindle本の音声読み上げを試してみた

 今日は、ここ最近ハマっていた、iPhoneによるKindle本の音声読み上げについて、使用感などを報告したいと思います。

 結論から言ってしまうと「クセは少しあるけどオススメ」ということになるのですが、そのクセがいろいろ細かいので、以下で深掘りしていきますね。

 

 

iPhoneの音声読み上げとは

 まず基本的なところからですが、iPhoneの音声読み上げ機能は、後から購入するアプリとかではなく、本体そのものが始めから備えているものです。

 本来は視覚障害者の方向けに用意されたものだと思われ、それゆえiPhoneの機能説明をする場面で強調されることはほとんどないのですが……いざ試してみると、これが万人にとって使えるものなんですよね。

 Siriを普段遣いしている人ならおわかりかと思いますが、昨今の人工音声はなかなかに発達しており、生身の人間と区別がつかないとまでは言わないにせよ、文章として受け取るには十分なニュアンスを出すことができます。

 

 この機能を使って、電子書籍をオーディオブック化しようというわけです。

 世の中にはそのものズバリ、オーディオブックというものが売られていますが、すべての書籍について用意されているわけではなく、また普通の書籍とは別個にお金がかかります。

 その点、この機能を使って読み上げさせるぶんには、普通に書籍を購入すれば、あとはべつに何も買う必要はない。

 実にリーズナブルに試すことができるのです。

 

 やり方は簡単。

 まず「設定」を開き、そこから「一般」→「アクセシビリティ」→「スピーチ」と進み、「画面の読み上げ」をオンにする。準備はこれで完了。

 あとはKindleアプリを起動して読ませたい本の読ませたい箇所を表示し、二本指で画面の上辺から下にスワイプするだけで、読み上げが始まります。

「読み上げを開始しますか?」みたいなダイアログはなく、小さなコントロールパネルが表示されると同時にいきなり音声が流れ始める、実に手っ取り早いものとなっております。

 

Kindle本を聴くときの注意点

 このように簡単に使える音声読み上げですが、冒頭で触れた通り、幾つか注意しなければならないクセ、あるいは仕様があります。

 以下、それを列挙していきましょう。

 

ときどき変なところに飛んだり同じ箇所を繰り返したりする

 原因はよくわからないのですが、順調に読み進めているかと思うと、突然同じページの最初から読み直しになったり、べつのページに飛んでしまったりすることがあります。

 私などは一度、本の奥付に飛んでしまうという経験をしました。映画がいきなりエンドロールに入ったようなものです。

 

 原因がわからないので対策の立てようもないのですが、そう頻繁に起きるものではないので、ここはあまり気にしないのが良いと思います。

 場合によっては、1ページとか2ページ飛んでしまうこともあるかもしれず、しかも「何か変だな」と思いつつそれに気づけないということもあるかもしれません。

 しかしこう言ってはなんですが、本というものは少し飛んでしまっても読了後に頭に残っている情報にはあまり差がないものです。これも「深く考えない」のが良いかと。

 後述しますが、この辺を考慮して「多少飛ばしてしまっても構わない、するっと読む本」を選ぶというのも、賢い選択かなと思います。

 

単語の読み違いは割と多い

 おおむね流暢に読み上げてくれるのですが、時折「え、これがまともに読めないの?」という言葉に出会います。

 私が経験した中で一番印象的なのは、「都心」を「みやこごころ」と読み上げるのを聴いたときですね。無理やり間違ってないか? と思わず心の中で突っ込んでしまいました。

 

 これへの対策としては、読み方を登録する機能が用意されています。

「設定」を起動して「一般」→「アクセシビリティ」→「スピーチ」と進んでいくと、下のほうに「読みかた」という項目がある。ここで気になった言葉を登録しておけば、次からはその通りに読んでくれるようになります。

 

 ただ、個人的にはこの登録機能、面倒臭くて使っていません。

 いちいち登録作業で読書を止めたくないというのもあるのですが、それ以上に、意外と読み間違いをされても混乱せず理解できてしまうというのが大きいです。

 人間の脳みその補完機能は結構たいしたもので、「みやこごころ? ああ都心って言いたいのね」みたいなことを考えながらも、ちゃんと進み続けるテキストを追うこともできるんですよね。

 なのであまり気にしなくてもいいところかなと思います。

 

スリープ状態やべつのアプリを開いた状態で聴き続けられない

 これはちょっと、何とかなって欲しいところです。

 スリープにしたり、べつのアプリを開いたりすると、読み上げが次ページに進むことなく、途中で止まってしまうのです。

 なので、読ませ続けるためにはKindleアプリを開きっぱなしにしておかなければならない。

 イヤホンで聴きながら移動するときなど、ポケットや鞄の中に、その状態のiPhoneを放り込まなくてはならないわけです。

 

 せめてできることとして、アプリ内の設定で画面を一番暗くしておくことをオススメします。

 恐らくですが、こうしておくことで、バッテリーの消費を少しは軽減できるのではないかと。

 雀の涙かもしれないんですけどね。

 

ページの変わり目で読み上げが一瞬おかしくなる

 正確に言うと、一文がページを跨ぐときに、読み上げが1秒ほど止まり、前ページの最後の1文字が読まれず飛ばされてしまいます。

 そのことで頭が混乱することはまずないのですが、あまり頻繁にこれがあると鬱陶しいのは確かでしょう。

 

 なのでこれの対策として、文字サイズを一番小さくすることをオススメします。

 こうすることによって、ページの変わり目が少しでも来にくくなり、また、一行の字数が増えるので、一文がページを跨ぐことも少なくなります。

 とりあえず一番小さい文字サイズで読み上げさせれば、頻繁につっかかるように感じることは回避できるでしょう。

 

コントロールパネルでは速度を微調整できない

 先述したように、二本指で画面を上辺から下にスワイプすると、小さなコントロールパネルが表示されます。

 そのパネルの中には、一時停止などのボタンと一緒に、ウサギのボタンとカメのボタンが用意されており、これで速度を調節できるようになっています。

 

音声読み上げ:コントロールパネル

 

 ……なのですが、これを使って速度調節するのは、あまりオススメできません。

 というのも、あまりにも最小単位が大きいのです。「もう少しだけ速くしたいな」と思ってウサギのボタンをクリックすると、その途端、とても追いつけないようなスピードで読み上げ始める。

 もうちょっと細かく刻んでくれないと、まともに使うことができません。

 

 ではどうするかというと、ここでも「設定」を起動して「一般」→「アクセシビリティ」→「スピーチ」と進み、「読み上げ速度」のバーを調節して速度を決定してください。

 ここなら(サンプルを聴きながら)まっとうに微調整をすることができます。

 最初はゆっくり目で聴き、慣れてきたら少しずつ速くしていくのがよいかと思います。

 

使えるシチュエーション

 この音声読み上げ機能を使うシチュエーションは、文字通りあなた次第です。

 真っ先に思いつくのは、移動中に聴くというものでしょうか。外出中に周囲の音が聞き取りづらくても不安にならないという人は、その時間をフル活用することで、かなりの量の本を消化できるのではないかと思います。

 

 私は家で雑用をしているときに聴くことが多いですね。電車の中だと、耳が塞がること&聴いているものが外に漏れかねないことがどうしても気になって、なかなか踏み切ることができません。

 一度ウォーキング中に聴いてみたことがあるのですが、近くを車が通るたびに音がかき消されて、意外に気持ち良く聴き続けることができませんでした。

 車の音ってやっぱりすごく大きいんだなあと、改めて認識した次第です。

 

読んだ本

 この記事を書くにあたって、ある程度の数の本を聴き終えてからにすべきだろうと思ったので、とりあえず5冊ほど聴きました。

 セールで買って、積ん読していたものが多いので、どれも微妙に古いのですが、一応すべて挙げておきます。

 いずれも「音声読み上げに適正があるだろう」と考えて選んだ本なので、内容的に音声では無理、ということはありませんでした。よろしければ試してみてください。

 

無宗教こそ日本人の宗教である (角川oneテーマ21)

無宗教こそ日本人の宗教である (角川oneテーマ21)

 

向いている本・いない本

 一口に本と言ってもいろいろな方向性があるので、音声読み上げに向いているものとそうでないものが当然あります。

 私としては、いわゆる新書が最も向いていると思います。良くも悪くもサラッと読めて、一字一句を丹念に追う必要がない。

 今のところ音声読み上げには少々「いい加減な読み方になってしまう」面があるので、それに耐えうるという意味で、「適当でもよい」本を選択するのは妥当といえるでしょう。

 

 逆に向いていないのは、小説ですね。

 やはり小説の場合「深く入り込む」「感じ入る」ことが大切になってくるので、音声読み上げだといろいろな意味でケチがつくところがあります。

 どうしても音声で消化したい場合は、オーディオブックに手を出すべきでしょう。

 

 また、これも容易に想像がつくかと思いますが、参考書のたぐいも向いていないと思います。

 参考書は、そこにある記述を丹念に頭に叩き込むために読むものなので、淡々とした棒読みではそもそもの目的が達成されない可能性が高い。

 これについては、少なくとも現状では、きちんと自分の目で熟読するしかないところでしょう。

 

 一つオススメのスタンスとして、「そこまで読みたいわけではない本をセールで買って、音声読み上げで読む」というのを挙げたいです。

 安い買い物ですから、気持ち的にぞんざいに扱うことができますし、強い興味がない本を選ぶことによる「見聞の広がり」も期待できる。

 また、すでにKindle Unlimitedを契約している人は、これをフル活用して乱読すると、かなりお得な生活を満喫できるのではないでしょうか。

 

おわりに

 あなたの生活スタイルにもよりますが、音声読み上げを取り込むことによって、読書量は確実に増えると思います。

 スマホをいじるくらいしかすることがなかった時間を、もっと有効に使いたい、という人は、ぜひ今日からでも試してみるとよいでしょう。

 

 また、これまで紙の本ばかり読んでいて、電子書籍を敬遠していたという人も、これを機会に物は試しで手を出してみてはいかがでしょうか。

 特別なアプリを購入する必要がない、というところが肝で、本当に安くトライすることができるので、騙されたと思ってやってみていただけると、この記事を書いた甲斐があるというものです。

 

 もちろん私も、今後とも上手に活用して、良い読書生活を送りたいと思っております。

 貧乏なので、できるだけ安く。